2-3環境問題への取り組みへの全体像
環境影響の内容による分類

環境問題 環境配慮 具体的な内容
地球環境負荷の低減 地球生態系の保全 ・生態系(熱帯雨林)の保存
地球温暖化防止 ・地球温暖化ガス(CO2、メタン等)削減
オゾン層破壊防止 ・オゾン層破壊ガス(CFC、HCFC、ハロン等)削減
酸性雨対策 ・酸性雨原因ガス(NOX、SOX等)削減
海洋汚染 ・海洋投棄防止、海洋汚染物防止、富栄養化防止
枯渇性資源保全 ・森林資源、鉱物資源の枯渇防止
人体・生物への安全性の確保 大気汚染防止 ・NOX、SOX、粉塵、ダイオキシン類等削減
水質汚染防止 ・水質汚濁物質、BOD、COD排除
土壌汚染防止 ・工場排出汚染物質削減
近隣公害の削減 ・振動、騒音、悪臭削減、・地盤沈下対策
地域環境問題の取組 ・景観、まちづくり、緑地、防災、交通問題解消
有毒、有害物質排除 ・有毒物質、室内空気汚染、有害微生物排除
福祉環境の安全性 ・不案内環境の改善、バリアフリー
資源・エネルギー消費の削減 資源消費の削減 ・資源の有効利用、資材使用量の削減
エネルギー消費削減 ・省エネ、未利用・自然エネルギー、負荷低減
耐用計画、長寿命化 ・高耐久性、保全性の確保、・可変性の確保
廃棄物の発生抑制 ・端材処理、工場裁断、現場分別、解体方法
再資源化の促進 ・リユース、リサイクル、サーマルリサイクル
廃棄物適正処理処分 ・無害・減量化、適正処理、最終処分

 表は、ダメージを受ける対象と環境影響の内容によって、環境問題に対する取り組みを3つに分類したものである。
 1つは、「地球環境負荷の低減」で、我々の生活している環境が住めなくなることを防止する取り組みである。地球温暖化現象、オゾン層の破壊、酸性雨、生物種の宝庫である熱帯雨林の減少、自然生態系の破壊など、大気圏に悪影響を与える原因物質(例えばCO2、CFCなど)を削減し、生態系を保全する取り組みである。
 2つ目は、「汚染の回避」で、我々自身および他の生物の生存に支障をきたす各種の汚染や有毒有害物質などを排除し、人間や他の生物が安全に健康に暮らせる環境を確保するための取り組みである。
 3つ目は、資源・エネルギー消費の増大によって引き起こされる資源衰退と廃棄物の増加に対して、我々が使用している資源・エネルギーを、持続的に利用可能なように再構築していく取り組みである。

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